仮想イベントプラットフォーム「Zoom Events」とは?メリットや費用は?

目次
- Zoom Eventsとは
- ZoomミーティングとZoomウェビナーにおける現状の課題
- Zoom Eventsの機能
- Zoom Eventsの価格
- Zoom Eventsでイベントを開催する手順
- イベントカードの作成
- イベント形式と配信形式の選択
- 特定の国や地域における配信設定
- 開催日時の設定
- イベントプロフィールの作成
- イベント詳細とお問い合わせ先の設定
- 寄付設定
- その他のイベント設定(公開範囲・録画)
- チケットの作成
- 参加者へ向けたメッセージ
- 日本での開始(日本語対応)は2022年予定
- Zoom Eventsを活用すればワンストップでイベントを開催できる!
- 自社完結で運営できるようになる「ウェビナーサポート」
公式サイトより引用
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、オンライン会議やセミナーにおいてZoomを活用する企業が増加しました。Zoomを活用することでオンラインという性質上、これまで届かなかったターゲットにアプローチできるようになり、交通費や会場費などが不要であるため、開催コストも大幅に削減されたことでしょう。
しかし、現状のZoomではイベントを開催するにあたって、顧客の管理や支払い、スケジュール管理など多くのプロセスが必要となります。そのため、イベントの開催は容易ではありません。
これらを払拭し、ワンストップでイベントを開催できるようになる新たなプラットフォームが「Zoom Events」です。
本記事では現状の課題を見直しつつ、新サービス「Zoom Events」の機能と価格について解説します。
Zoom Eventsとは
Zoom Eventsとは、オンラインイベントの作成から決済まで、全てのプロセスをワンストップで可能にするプラットフォームです。2020年10月、Zoom社がすでにベータ版として「On Zoom」を提供しています。
On Zoom公式サイトより引用
On Zoomを確認すると、さまざまなイベントのサムネイルが並び、一見YouTubeの有料版のように見られます。しかし、それとは大きく異なる点があります。
違いは、YouTubeが一方通行のコミュニケーションがメインであることに対して、On Zoomでは双方向のコミュニケーションにフォーカスしている点です。また、YouTubeよりも詳細なイベント設定が可能です。
On Zoomの上位互換にあたるZoom Eventsでは、その特性は引き継がれつつ、あらゆるジャンルのイベントをよりシームレスに開催できるようになるでしょう。現在のOn Zoom内でも、ZoomミーティングやZoomウェビナーを活用した音楽レッスンや劇場のプレゼンなど、さまざまなイベントが開催されています。
これらのことからZoom Eventsは、顧客にリアルなバーチャル体験を創出する仮想イベントプラットフォームと言えます。
ZoomミーティングとZoomウェビナーにおける現状の課題
Zoom公式サイトより引用
現状のZoomミーティングやZoomウェビナーは、時代のニーズに沿った有益なツールです。しかし、イベント開催という点においては課題が残っています。それはイベントを開催するにあたって必要なプロセスが多いことです。
シンプルに双方向のコミュニケーションだけを求めるのであれば、これまでの機能で対応可能です。しかしオンラインイベントを開催するには双方向のコミュニケーションに限らず、参加者の管理やスケジュール管理、決済など、主催者がやらなければいけないことが数多くあります。
また、有料イベント開催時に音声トラブルなどがあった場合、払い戻しを要求されることもあります。イベント開催のためのZoomと、決済ツールが別々である従来の方法では、このようにトラブルなどが生じた場合、主催者側は更なるプロセスが必要になるでしょう。この点、Zoom Eventsであればスピーディかつ、容易に対応することができます。
つまり、ZoomミーティングとZoomウェビナーにおける現状の課題は、イベント開催において必要なプロセスが多く、主催者の負担が大きいことです。
Zoom Eventsの機能
Zoom Eventsの機能をご紹介します。
従来のZoomミーティングやZoomウェビナーの機能に加えて以下の機能が搭載されていることで、ワンストップで必要なプロセスをクリアできます。
●イベント情報を集約した「ハブ」の作成
●参加者同士の交流の場である「仮想ロビー」の設置
●参加者の登録情報やチケット発行における「トラッキング機能」
●カスタマイズ可能な公開設定
●PayPalやクレジットカードなどの「決済機能」
●主催者とパネリストが事前に打ち合わせできる「Backstage」
イベント情報を集約し、まとめて掲載できる「ハブ」を作成することができます。また、参加者同士が交流するための「仮想ロビー」を設置することが可能です。
参加者の登録情報や、チケット発行におけるトラッキング機能が搭載されていることから、顧客管理や収益化における分析が容易にできます。イベントの公開設定も「無料 or 有料」、「公開 or 限定公開」など多様にあり、イベントごとのニーズに沿った設定が可能です。
Zoom Eventsのベータ版である「On Zoom」では、PayPalやクレジットカード決済が利用可能です。そのため、これらの決済機能はZoom Eventsでも引き継がれると考えられます。
イベント開催前に、事前に打ち合わせできるスペースが用意されています。それが「Backstage」という機能です。「事前の打ち合わせをシームレスに進行したい」という要望は、これまでのZoomウェビナーを活用したイベント開催の中で非常にニーズが高かったものです。
これらの機能が搭載されていることから、Zoom Eventsはイベント開催においてオールインワンのプラットフォームと言えるでしょう。
Zoom Eventsの価格
公式サイトより引用
Zoom EventsはZoomミーティング、Zoomウェビナーの有料ライセンスを取得していれば、追加料金は不要です。つまり現在、Zoomでオンライン会議やオンラインセミナーを開催している企業は、現状の環境のままZoom Eventsに移行できます。
Zoom Eventsでイベントを開催する手順
2021年11月時点では、英語版のみの提供となっていますが、実際にZoom Eventsでイベントを開催する手順を解説します。
1.イベントカードの作成
2.イベント形式と配信形式の選択
3.特定の国や地域における配信設定
4.開催日時の設定
5.イベントプロフィールの作成
6.イベント詳細とお問い合わせ先の設定
7.寄付設定
8.その他のイベント設定(公開範囲・録画)
9.チケットの作成
10.参加者へ向けたメッセージ
イベントカードの作成
イベントカードでは、イベントの名称や概要を入力します。
イベント形式と配信形式の選択
イベント形式と配信形式は、それぞれ2パターンから選択できます。
【イベント形式】
Event(単発のイベント)
Summit(複数回のイベント)
【配信形式】
ウェビナー形式
ミーティング形式
特定の国や地域における配信設定
ここでは特定の国や地域において、配信を除外するエリアを選択できます。
開催日時の設定
イベントを開催する日時を設定します。開催時間は15分~23時間までの間で、スタートする時刻は15分単位で決定できる仕様です。
上記の画像の中に「Event Link」という欄が存在しますが、この時点では表示されず全ての設定を終え、公開された後にリンクが発行されます。
One-Time:一回限りのイベント
Series:複数回開催するイベント(日単位や週単位で繰り返し設定が可能)
イベントプロフィールの作成
イベントプロフィールとは、YouTubeで言うところのサムネイルの部分です。つまり、イベント情報が視覚的に理解できる画像を設定します。また、YouTubeとの紐付けが必要な場合は、ここで連携させることができます。
イベント詳細とお問い合わせ先の設定
イベントの詳細を記入していきます。注意点は、記入した内容はテキスト表示だけで、ここにURLを記載してもリンクとして扱われないことです。
お問い合わせ先については、自動で作成者のプロフィールが反映されています。プロフィールの変更が必要な場合は、ここで編集可能です。
寄付設定
寄付設定では「Fundraiser」という項目になっています。設定することで、参加者はイベントの前後に非営利団体へ寄付できるようになります。
その他のイベント設定(公開範囲・録画)
イベントにおける公開する範囲を設定します。
リンクさえ知っていれば誰でも参加可能(一般公開)
後に設定するチケットを保有しているユーザーのみ参加可能(限定公開)
オプションにおける設定では、Q&A機能やHD画質の有無を設定します。
また録画については、以下のように詳細に設定することができます。
●ホスト・パネリストの録画許可
●自動録画
●参加者への録画公開
●録画の非公開範囲(国や地域)
●録画データにおける視聴可能通知
チケットの作成
チケットの作成にはさまざまな種類があります。「無料 or 有料」はもちろん有料の中でも金額を分けるなど、複数の種別を作成することが可能です。
※現在はまだ銀行口座との紐付けはできておらず、日本では未対応。
第一に発行すべきチケットは、登壇者と共同ホストのチケットです。「パネリストチケット」において登壇者の名前とメールアドレスを入力します。これにより他の参加者とは別枠で、当イベントに参加できるようになります。共同ホストのチケットに関しても同様に作成可能です。
続いて参加者向けのチケット、一般枠のチケットを作成します。必要に応じて、特定の人に向けたチケットの作成も可能です。「+Add Ticket」から作成したいチケットを加えていきましょう。
参加者へ向けたメッセージ
最後は参加者へ向けたメッセージをカスタマイズして、「公開(Publish)」をクリックすれば完了です。専用のURLが発行され、イベントも公開されます。
日本での開始(日本語対応)は2022年予定
2021年11月現在、英語版の仕様であれば日本からも利用可能です、しかし英語版では参加者が参加する敷居が上がり、イベントの開催も容易ではありません。また、決済手段もPayPalのみとなっています。
日本語に対応した本格的な開始は2022年の予定です。この際、決済手段も日本の状況に適応したものとなるでしょう。
Zoom Eventsを活用すればワンストップでイベントを開催できる!
Zoom Eventsを活用することで、ワンストップでイベントを開催できるようになります。しかし日本で現実的に活用するには、まだ時間が必要なようです。現在のZoom Eventsは英語版のみが提供されており、今後日本で展開するには、言語的な対応や決済手段の順応が必要になります。
Zoom Eventsが日本でも活用できるようになれば、新たな機能が生み出すメリットを最大限享受することができます。
イベント情報を集約した「ハブ」の作成
参加者同士の交流の場である「仮想ロビー」の設置
参加者の登録情報やチケット発行における「トラッキング機能」
カスタマイズ可能な公開設定
PayPalやクレジットカードなどの「決済機能」
主催者とパネリストが事前に打ち合わせできる「Backstage」
またZoomは、ユーザーインターフェース(UI)において利点があります。これまでZoomミーティングやZoomウェビナーで、すでに慣れ親しんでいるZoomだからこそ、Zoom Eventsへの移行は主催者にとっても参加者にとっても敷居が低く、比較的容易に導入が可能です。
自社完結で運営できるようになる「ウェビナーサポート」
自社完結でウェビナー運営できるようになる「ウェビナーサポート」をご紹介いたします。
そもそもウェビナーにおけるマーケティング効果を最大限に発揮するためには、必要に応じて定期的にウェビナーを開催することが求められます。そのためには、自社完結でウェビナーを適切に運営できる必要があります。自社で運営できなければ、その都度サポート費が発生し、費用対効果が低下してしまうためです。
「ウェビナーサポート」では、ウェビナーの開催方法だけではなく、運営におけるテクニックやノウハウまで、自社運営する上で必要なサポートを徹底的に行います。具体的な活用メリットは、以下の3つです。
●ウェビナーを自社完結で運営できるようになる
●ややこしい配信環境や機材を気にしないで済む
●配信日の当日はウェビナーの進行だけに集中できる
ポイントは配信代行ではなく、自社運営できるまで徹底的にサポートする点です。
自社で運営できるようになれば、今後の企業利益に大きく貢献します。オフラインで直接サポートを受けられない遠方の人や海外在住の人に対しても、オンライン上でサポートが可能です。
事前に配信環境の確認や設定、用意しておくべき機材を紹介し、配信当日においては安心してウェビナー進行に集中できるようにサポートします。例えば、ウェビナーサポートスタッフが「講演資料の共有」、「動画やBGMの再生」、「投票機能の設定・実行」などを行います。
自社完結でのウェビナー開催が難しい場合や初めての開催は、ぜひウェビナーサポートへご相談ください。
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