名刺発注のメール添付は危険?総務が知るべき情報漏洩リスクと対策

名刺の受発注に悩む女性

この記事の結論

  • 名刺データは「重要個人情報」であり、メール添付でのやり取りには漏洩リスクがある。
  • IPA(情報処理推進機構)も、メール誤送信による情報漏洩を重大な脅威として警告している。
  • Excel管理から「Web受発注システム」へ移行することで、誤送信をゼロにし、**ISO 27001(ISMS)**に基づく安全な情報管理体制が実現する。
「新入社員5名分の名刺、急いで発注しておいて!」 月末の金曜日、現場から急な依頼が飛んでくることはありませんか? 慌ててExcelのリストを更新し、印刷会社へメール添付で送信。「ふう、なんとか間に合った」と胸をなでおろす……。 総務部ではよくある光景ですが、実はこの「いつもの業務」に、会社の信用を揺るがす大きなリスクが潜んでいることをご存知でしょうか。 今回は、多くの企業が見過ごしている「名刺発注時のセキュリティリスク」と、それをITの力で安全に解決する方法について解説します。
パソコンの前で頭を抱える総務担当者と、メール送信画面のイメージ

その「慣習」が命取りに。メール添付での名刺発注に潜む3つのリスク

「たかが名刺発注で、大げさな」と思われるかもしれません。しかし、名刺に記載されている情報は「氏名」「所属」「役職」「連絡先」という、極めて重要な個人情報の塊です。 これを一般的なメールでやり取りすることには、主に3つのリスクがあります。

リスク1:誤送信による個人情報の流出(ヒューマンエラー)

メールソフトの「宛先オートコンプリート機能(以前送ったアドレスが自動で出る機能)」により、印刷会社だと思って、全く関係のない取引先に名刺リストを送ってしまう事故が後を絶ちません。 IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が発表している「情報セキュリティ10大脅威」においても、「メールの誤送信」を含む不注意による情報漏洩は、常に上位にランクインしています。

リスク2:Excelファイルの「先祖返り」と管理不全

「名刺発注リスト_最新.xlsx」「名刺発注リスト_最新_修正版.xlsx」のように、ファイル名での管理には限界があります。 古いファイルを使って退職者の名刺を誤って発注してしまったり、更新されていない住所で印刷してしまったりすることは、コストの無駄であるだけでなく、**情報セキュリティマネジメントの観点**からも問題視されます。

リスク3:PPAP(パスワード別送)の脆弱性

「パスワード付きZIPファイルで送っているから大丈夫」と考えていませんか? 実は今、その方法はセキュリティ対策として意味がないとされています。
💡 用語解説:PPAP(ピーパップ) ファイルをメールで送る際、「パスワード付きZIPファイル」を送り、その直後に「パスワード」を別のメールで送る日本のビジネス慣習のこと。 セキュリティ上「意味がない・危険」とみなされており、「鍵をかけた金庫」と「鍵」を同じ郵便受けに入れるような状態です。

「人」ではなく「システム」で守る。Web受発注がセキュリティ対策になる理由

では、どうすれば安全に名刺を発注できるのでしょうか。 答えはシンプルです。「ファイルをメールで送る」ことをやめ、「専用のシステム(Webサイト)の中で作業を完結させる」ことです。
メール添付とWebシステム経由のセキュリティ比較図解

データは「送る」のではなく「サーバーで管理」する

Web受発注システム(クラウドサービス)の場合、名刺データは強固なセキュリティで守られたサーバーの中にあります。担当者はそこにアクセスして「印刷ボタン」を押すだけです。 データそのものがインターネット上を行き来しないため、誤送信のリスクは物理的にゼロになります。
💡 用語解説:SSL(エスエスエル/暗号化通信) Webサイトとあなたのパソコンの間でやり取りする情報を、暗号(意味のない文字の羅列)に変換して送る技術です。 たとえるなら、透明な封筒ではなく、中身の見えない「専用アタッシュケース」に入れてデータを運ぶような仕組みです。

権限管理とログ機能で「誰が発注したか」を明確化

Excelファイルでは「誰がいつ書き換えたか」を追跡するのは困難ですが、システムであれば「〇月〇日 10:00に鈴木さんが発注」といった記録(ログ)が自動で残ります。 万が一トラブルがあった際もすぐに原因を特定できるほか、「記録されている」こと自体が不正の抑止力(ガバナンス)になります。

「便利だから」導入するのではありません。

「会社と社員を守るため」に導入するのです。

弊社の「名刺WEB受発注サービス」が選ばれる、国際標準の信頼性

数あるWeb名刺発注サービスの中でも、特に管理部門・総務部門のお客様に選ばれているのが、弊社のサービスです。 その理由は、単なる印刷通販ではなく**「国際的なセキュリティ規格」に基づいた情報管理体制**にあります。

1. ISO 27001(ISMS)認証に基づく厳格な運用

弊社は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際標準規格である**ISO 27001**を取得しています。
💡 用語解説:ISO 27001(アイエスオー にいななまるまるいち) 会社の情報(顧客情報、ノウハウ、そして社員の名刺情報など)を、組織全体で計画的・継続的に守っていくための仕組み(ISMS:情報セキュリティマネジメントシステム)が、**国際的な基準を満たしている**と認められた証です。
これは、お客様からお預かりした名刺情報を、組織的・物理的・技術的に極めて厳格なルールで管理していることの証明です。特に**監査やコンプライアンスを重視する企業様**にとって、大きな安心材料となります。

2. 上長承認機能で「勝手な発注」をブロック

「担当者が申請」→「上長が内容を確認して承認」→「印刷開始」というフローをシステム上で設定可能です。 これにより、誤字脱字のチェックだけでなく、不要な発注や権限のない発注を水際で防ぐ、**セキュリティとガバナンス両面の強化**につながります。

3. 統一されたデータ管理によるリスク低減

システム上で名簿データを一元管理することで、印刷所に渡す度に「ファイルを探す」「最新か確認する」といった人手を介した作業を排除。ヒューマンエラーによる情報流出のリスクを根本から取り除きます。

まとめ:会社の信用を守る「セキュリティ投資」を

名刺発注業務をExcelとメールで行うことは、現代のセキュリティ基準では 「鍵のかかっていない金庫を運んでいる」ようなものです。

「業務効率化」というメリットももちろんありますが、 それ以上に「情報漏洩リスクの遮断」という観点から、 国際規格に基づいたWeb受発注システムの導入を検討してみませんか?

弊社では、貴社の現在の運用フローに合わせた最適な導入プランをご提案します。 まずはサービスの詳細をご覧ください。

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